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中高速カラー複合機imagio MP C5001/C3301シリーズ | Ricoh Technical Report No.37

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Academic year: 2021

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(1)

中高速カラー複合機imagio MP C5001/C3301シリーズ

Mid-range Full-color Mutifunctional Printers imagio MP C5001/C3301series

吉沢 浩

*

根本 栄治

**

塚原 元

**

藤井 隆

***

佐野 元哉

***

Hiroshi YOSHIZAWA Eiji NEMOTO Hajime TSUKAHARA Takashi FUJII Motoya SANO

田上 亮

****

夏井 幸彦

*****

浅場 陽一

******

Ryo TANOUE Yukihiko NATSUI Yohichi ASABA

要 旨 imagio MP C5001/3301シリーズはMP C4500/C3000シリーズ以来の高画質,高信頼性,優れた使 いやすさという特徴は継承しつつ,新規技術の搭載により高い省エネルギー性能を達成している. また,ウォームアップ時間の短縮/新規周辺機の採用/封筒対応力向上など,広範にわたりお客様 の使いやすさを追求した中高速カラー複合機となっている.主な特徴は以下である. 1) TEC値で約25~50%削減した省エネルギー性能(前進機比) 2) ウォームアップタイム,スリープ復帰時間の短縮 3) 新開発1パス両面ADF搭載によるスキャナ生産性の向上 4) 小サイズ用紙対応給紙トレイ,サイドトレイの採用 ABSTRACT

The RICOH imagio MP C5001/3301 series MFPs inherit from C4500/3000 series not only vibrant image quality, remarkable productivity, high reliability and incredible versatility, but also deliver environmentally-friendly features thanks to the adaption of new technology. MPC 5001/3301 series also Offer good ease of use for users such as advanced warm-up/a number of choices for paper handling and advanced paper handling. The followings are the main features.

1) Eco-friendly specs (Approx. 25~50% down in TEC value from C5000/3300) 2) Improved warm-up and recovery time from Sleep mode

3) Advanced scanner productivity by adapting new 1 pass Automatic Document Feeder 4) New adaption of Envelope Feeder, Side tray

* MFP事業本部 事業戦略センター

Business Strategy Center, MFP Business Group ** MFP事業本部 第三設計センター

3rd Desiging Center, MFP Business Group *** MFP事業本部 周辺機事業センター

Peripheral Products Business Center, MFP Business Group **** 画像エンジン開発本部 モジュール開発センター

Module Development Center, Imaging Engine Development Division ***** 東北リコー株式会社 周辺機ユニット事業本部

Peripheral Device Unit Products Division, Tohoku Ricoh Co.,Ltd. ****** MFP事業本部 第二設計センター

(2)

1.

背景と目的

近年,高速カラー印刷が一般化しており,デジタル フルカラー複合機においても様々な特徴を備えた製品 が実用化されている. imagio MP C5001/C3301シリーズは,2006年に発売 されたMP C4500/C3000シリーズ以来の高画質,高信頼 性,優れた使いやすさという特徴は継承しつつ,新規 技術の搭載により高い省エネルギー性能を達成してい る.また,ウォームアップ時間の短縮/新規周辺機の採 用/封筒対応力向上など,広範にわたりお客様の使いや すさを追求した中高速カラー複合機となっている. 本項ではimagio MP C5001/C3301シリーズの製品の特 徴と技術内容について解説する.

2.

製品概要

Fig.1にimagio MP C3301の外観を,Table.1にimagio MP C5001/C3301シリーズの主な仕様を示す. Fig.1 imagio MP C3301.

imagio MP C5001 imagio MP C4001 imagio MP C3301 imagio MP C2801

22秒(室温20℃) 21秒(室温20℃) モノクロ:3.4秒 フルカラー:5.4秒 モノクロ:3.8秒 フルカラー:5.9秒 モノクロ:50枚 フルカラー:50枚 モノクロ:40枚 フルカラー:40枚 モノクロ:33枚 フルカラー:33枚 モノクロ:28枚 フルカラー:28枚 用紙紙厚 本体給紙 手差しトレイ 給紙方式 標準 オプション imagio MP C5001 SP: 2.82kWh   imagio MP C5001A SP: 2.90kWh   imagio MP C5001 SPF :3.01kWh imagio MP C4001 SP: 2.27kWh   imagio MP C4001A SP: 2.32kWh   imagio MP C4001 SPF :2.62kWh imagio MP C3301 SP:. 1.60kWh imagio MP C3301 SPF: 1.89kWh imagio MP C3301: 2.59kWh imagio MP C2801 SP: 1.36kWh imagio MP C2801 SPF: 1.67kWh imagio MP C2801: 2.25kWh 連続複写速度(毎分) A4ヨコ A3~はがき(100×148mm) 12×18"~5 1/2×8 1/2" A3~はがき(100×148mm) 12×18"~5 1/2×8 1/2" 複写サイズ ファーストコピータイム  (A4ヨコ) ウォームアップタイム 23秒(室温20℃) モノクロ:4.9秒 フルカラー:7.7秒 大きさ(幅×奥×高)mm 質量 60~256g/m2(52~220㎏) 60~300g/m2(52~258㎏) 最大消費電力 スリープ電力 TEC imagio MP C5001/C4001 SP:670×677×760mm imagio MP C5001/C4001 SPF:670×677×895mm imagio MP C5001A/C4001A SP:670×677× imagio MP C5001/C4001 SP:110kg以下 imagio MP C5001/C4001 SPF:130kg以下 imagio MP C5001A/C4001A SP:133kg以下 60~256g/m2(52~220㎏) 60~300g/m2(52~258㎏) 550枚×2段+100枚(手差し) imagio 給紙テーブル PB3100:550枚×2段 imagio 給紙テーブル PB3110:2,000枚 imagio 大量給紙トレイ RT3010:1,200枚 550枚×2段+100枚(手差し) imagio 給紙テーブル PB3100:550枚×2段 imagio 給紙テーブル PB3110:2,000枚 imagio 給紙テーブル PB3060:550枚 imagio 大量給紙トレイ RT3010:1,200枚 imagio MP C3301/C2801 SP:670×671×760mm imagio MP C3301/C2801 SPF:670×671×880mm imagio MP C3301/C2801 SP:110kg以下 imagio MP C3301/C2801 SPF:120kg以下 1.5kW以下 1.5kW以下 imagio MP C3301/C2801 SP:1.1W imagio MP C3301/C2801 SPF:3.0W imagio MP C3301/C2801:1.0W imagio MP C5001/C4001 SP:1.1W imagio MPC5001/C4001 SPF:3.1W imagio MP C5001/C4001:1.0W HDD容量 形式 デスクトップ式 160GB デスクトップ式 160GB メモリー 1.5GB 1.5GB 解像度 階調 読取時:600dpi×600dpi 書込時:600dpi×600dpi 256階調 読取時:600dpi×600dpi 書込時:600dpi×600dpi 257階調

(3)

3.

製品の特徴

3-1 省エネルギー性能 1週間の標準消費電力量の指標となるTEC値を,後 述する技術を用いることで,Fig.2に示すように前身機 に比べMPC5501/C4001では約25%,MPC3300/C2801で は約50%削減し,高い省エネルギー性能を実現した. ※SP :スキャナ/プリンタ搭載機種 SPF :スキャナ/プリンタ/FAX搭載機種 MP C5001/C4001 4.23kWh 2 .2 7 k W h 3.17kWh 3.90kWh 2 .6 2 k Wh 2 .8 2 k W h 3 .0 1 k W h 3.49kWh 0 1 2 3 4 5 MP C4000 SPF MP C4000 SP MP C4001 SPF MP C4001 SP MP C5000 SPF MP C5000 SP MP C5001 SPF MP C5001 SP MP C3301/C2801 2.73kWh 3.43kWh 3.20kWh 1 .6 7 k Wh 1 .6 0 k Wh 1 .8 9 k W h 1 .3 6 k Wh 2.99kWh 0 1 2 3 4 5 MP C2800 SPF MP C2800 SP MP C2801 SPF MP C2801 SP MP C3300 SPF MP C3300 SP MP C3301 SPF MP C3301 SP

Fig.2 TEC Value of imagio MPC series

ここで標準消費電力量(TEC)とは, 国際エネルギースタープログラムで定められている 測定法による数値であり,概念的1週間(稼動とス リープ/オフが繰り返される5日間+スリープ/オフ状態 の2日間)の消費電力量(=TEC消費電力量:単位は wh)である. 本シリーズの開発にあたっては「必要な部分にのみ 最小のエネルギーを供給して動作するデジタル複合 機」をコンセプトに,システム全体での電力削減に取 り組み実現した.主な消費電力削減施策を以下に示す. ①定着電力削減 :新規小型IH定着の搭載 :低融点の新カラートナー採用 ②ウォームアップ時間の短縮 ③スリープ電力削減:省エネルギー制御ICの搭載 ④プリント時電力削減 :無駄な消費電力削減 3-1-1 定着に要する電力の削減 ●新規小型IH定着の搭載 Fig.3に示すように定着ローラを従来機よりも小型化 することで,画像の定着に必要とするエネルギーを少 なくすることを可能とした.また,加圧ローラを断熱 化することで,定着ローラからの余分な放熱を防ぎ, 定着ローラをより少ないエネルギー暖めることが可能 となった. 定着ベルト <前身機(MP C3300/C2800)> <MP C3301/C2801> 加熱ローラー ハロゲンヒーター 定着ローラー 用紙 加圧ローラー IHコイル 断熱加圧ローラー 定着ローラー 用紙

Fig.3 Fuser Unit of imagio MP C3301. ●低融点新カラートナーの採用 従来よりも融点が低い新PxPカラートナー(ブラッ ク)を採用することで,定着温度10℃の引き下げを実 現し,大幅な消費電力の削減を可能とした. 3-1-2 ウォームアップ時間の短縮 新規小型IH定着採用により効率よく定着ローラを暖 めることができ,また新PxPカラートナー(ブラッ ク)を採用することで従来よりも低温定着を可能とし, 復帰動作時に必要とするエネルギーの削減を行った. 3-1-3 スリープ時電力の削減 従来に比べて消費電力が低いデバイス,回路構成を 採用しスリープモード時の消費電力を削減した. また,スリープモード移行時にUSBケーブルが接続 されていない場合には制御ICの動作を停止するなど, コントローラ動作も含め広範に消費電力の削減を行っ た.

(4)

3-1-4 プリンター出力時消費電力の削減 複合機における各動作(コピー/プリンターなど)に 対して,ユニット単位で動作を見直し,不要なユニッ トへの電源供給をオフにすることで,無駄な待機電力 の削減を行った. たとえば,プリンター動作時には,スキャナユニッ トへの電源供給をオフするなどの処理を行っている. 3-2 1パス両面読み取り 近年,環境保護意識の向上にともない,紙の使用量 を半減することができる両面印刷が増大する傾向にあ る.これにともない,スキャナーにおいても,両面に 画像が存在する原稿が増加している. また,カラー印刷も増加していることから,カラー で画像が形成された原稿も増えており,いずれも高速 に原稿を読み取るニーズが高まっている. 本機においては,これらのニーズに応えるため,一 回の通紙で両面読み取りを可能としたモデルをライン アップした(imagio MP C5001A SP/C4001A SP).

以下,複合機のスキャナーで両面原稿をカラーで高 速に読み取るための技術を解説する. 3-2-1 新開発1パス両面読み取りADF 従来の自動原稿送り装置(ADF:Auto Document Feeder)では読取部が1つしかないため,表面を読み 取った後に原稿を機械的に反転させて裏面を読み取っ ていた.このため,原稿の読み取りに時間がかかって いた.今回開発した小型で高速な密着イメージセンサ (Contact Image Sensor: 以下CISと表記)を裏面読取

部(第2読取部)としてADFに搭載することで,一度 の原稿搬送で表面と裏面を同時に読み取ることが可能 となり,これにより,読み取りの生産性を大幅に向上 することができた.機械的に反転を行わないことから, オリジナル原稿の保護にもつながっている. レンズ キセノンランプ 基準白板 第1読取部 第2読取部 原稿トレイ 排紙トレイ 基準白ローラ

Fig.4 Single Pass Auto Document Feeder. Fig.4のように表面は第1読取部で読み取られ,裏面 は原稿の搬送の下流に配置された第2読取部のセンサー で読み取りを行っている. ●原稿読み取り速度(A4(ヨコ送り)300dpi) モノクロ(A4ヨコ)両面116ページ/分 フルカラー(A4ヨコ)両面116ページ/分 3-2-2 密着イメージセンサー 1パス両面読み取りADFにおいては,裏面読み取りデ バイスとして,CISを搭載している.これにより,ADF の小型・薄型化がはかれ,製品の大きさを従来製品同 等とできている.CISの構成をFig.5に示す. イメージセンサー 原稿 等倍結像レンズ 等倍結像レンズ 光源 LED LED

Fig.5 Component of CIS.

CISはFig.5のように,光源,レンズ,イメージセン サ等からなり,それらが一体化して原稿に密着してい ることから「密着センサー方式」とも呼ばれている. 原稿からイメージセンサまでの結像距離が非常に短い ため,読取部の小型化,薄型化が可能であり,ADF内 部に第2読取部を配置することが可能となった.

(5)

3-2-3 読み取り画質差の補正 CISはFig.6のように小さなイメージセンサを複数並 べた構成になっており,一つ一つのイメージセンサの 間には微小な隙間が存在する.Fig.6の下側の図はイ メージセンサ間の隙間を模式的に拡大したものである. 1つのイメージセンサー 24チップ

Fig.6 CIS:Contact Image Sensor.

その構造上,①個々のイメージセンサ毎に色特性が 異なること,②前述したように,イメージセンサ間に 隙間が生じ画素が欠落する,③第1読み取り部と読み 取り特性が異なる,などの課題があった. 今回新たに,欠落画素を周囲画素から補間する画像 補正技術,表裏の色の差を補正する色補正技術など, 画像処理技術を開発することで,これらの課題を解決 した. 3-3 新開発給紙,排紙オプション imagio MP C5001/C3301シリーズでは,従来から用意 されていたオプションに加え,新たな給紙,排紙オプ ションを開発し,お客様の多様なニーズに応えている. 3-3-1 小サイズ用紙対応給紙トレイ 新開発した小サイズ用紙対応給紙トレイは,複合機 本体やimagio 給紙テーブル PB3100の標準装備のトレ イを差し替えて使用する. 複合機本体(第2段目のみ)やimagio 給紙テーブル PB310からも郵便はがき,封筒などの小さなサイズの 用紙を使用する事ができ,手差し給紙と合わせ,これ らの用紙を大量に使用することが可能になった. トレイの装着はお客様でも簡単に行え,標準装備ト レイとその都度差し替えて使用することが可能である.

Fig.7 Envelope Feeder.

3-3-2 サイドトレイ 新開発のサイドトレイは複合機本体の排紙経路を経 由し,装置左側に排紙するためのオプションである. 従来からのオプションであるインナー1ビントレイと 組み合わせることにより,コピー,プリンター,ファ クス,ドキュメントボックスの機能毎に,3つの排紙 先に仕分けることが可能となった.

Fig.8 Paper pass of Side tray.

サイドトレイの商品化により,フィニッシャーがな い,あるいは設置するスペースがない場合にも,省ス ペース・省コストに3WAY排紙機能を提供することが できる.

4.

今後の展開

imagio MP C5001/3301リーズは2010年11月に国内発 売した後,クラストップレベルの省エネルギー性能と, 従来からの高画質,高信頼性,優れた使いやすさが好 評を博し,海外モデルであるAficio MP C5501/C3501シ リーズとともに好調な販売実績を続けている.

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今後も好評をいただいている性能をさらに充実させ, お客様の課題解決に資することができるよう,継続し た性能向上を図っていきたい.また,お客様の視点に たち,真に使いやすい競合優位な商品を提供しつづけ, お客様の満足度を高められるような商品開発を続けて いきたいと考える.

参照

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